最適規模・最適値〜調和の世界

2月号の致知より。

筑波大学名誉教授 村上和雄先生の連載。

「最適規模を守りながら暮らそう」

第二次世界大戦後、アメリカが戦後の日本を骨抜きにしようと考えた3S政策。

Sport(スポーツ観戦)、Screen(映画)、Sex(性欲)

国民が社会不安や政治のことに目を向けないよう、

こういう娯楽や欲望で誤魔化してしまおうというもの。

その政策とは逆に、今日本の国力高めるための村上版「新3S」として。

Science(科学)、Spirituality(霊性)、Sustainability(持続可能性)

もともとサイエンスとスピリチュアリティは、科学と宗教ということで分離していたし、

サスティナビリティは大量消費の使い捨て社会の中で、ほとんど目を向けられていなかった。

科学の用語の一つ「最適規模・最適値」

自然界は、非常にうまくこの最適規模を守っている。

例えば、動物は置かれた環境の中で数が増えすぎると、逆に減っていく。

食べ物が足りなくなったり、ストレスが溜まりすぎたりして

集団としての維持が不可能になっていく。

古来、人間は自然に働きかけて

様々なものを作り出し、生活を維持してきた。

しかし、近代科学技術の進歩によって、生産材は大量につくり出され、

資源は少なくなり、自然環境もどんどん破壊された。

人間も自然の一部。

物への執着をなくし、互いに助け合って暮らす「つつしみ」の心。

十分に持っていても、2割つつしんで8割だけ使うような譲り合いの心。

一度手にした便利さや豊かさは…

なかなか手放せないんだけれども。