2018
04.08

割増賃金の基礎になる賃金とは?

就業規則, 割増賃金

割増基礎賃金

割増賃金の時間単価を算出する場合において、その基礎となる賃金には何が該当するのか。

法律の条文上は、原則として、「通常の労働時間又は労働日の賃金」と規定されている。

しかし、家族手当や通勤手当のように、労働と直接的な関係が薄く、個人的事情に基づいて支払われる賃金もあり、これらを全て割増基礎賃金とすれば、家族数、通勤距離等個人的事情に基づく手当の違いによって、差が出てきてしまう。

このことから、労働基準法施行規則第21条では、算定基礎賃金対象から除くことができる手当について、以下の通り規定されている。

「法第37条第4項の規定によって、家族手当及び通勤手当の他、次に掲げる賃金は、同条第1項(時間外・休日)及び第3項(深夜)の割増賃金の基礎となる賃金には算入しない。」(労働基準法施行規則 第21条)

  1. 別居手当
  2. 子女教育手当
  3. 住宅手当
  4. 臨時に支払われた賃金
  5. 1ヶ月を超える期間ごとに支払われる賃金

 

手当の実質で除外するか否かが決まる

これらは単なる例示ではなく、限定的に列挙されたものなので、これらに該当しない「通常の労働時間又は労働日の賃金」は、全て割増基礎賃金としなければならない。

また、上記の手当が支払われていた場合であっても、実際にこれらの手当を除外するにあたっては、単に名称によるものでなく、その実質によって取り扱うべきものとされている。(昭和22.9.13 発基第17号)

例えば、生活手当等と称していても実質的に家族手当に該当するものは除外できるし、逆に家族手当という名称であっても、実質的に異なる場合は、除外されないことになる。

賃金の支払いについては労基法第24条2項で「毎月一回以上、一定の期日に支払わなければならない。」と規定されている通り、毎月払いが原則。

その例外として、臨時に支払われる賃金、賞与、及び労基法施行規則第8条に掲げる、1ヶ月を超える期間ごとに支払われる賃金(精勤手当、勤続手当ならびに奨励加給または能率手当)が掲げられているので、「月ごとに手当額を算定して、これをまとめて四半期毎に支払う」というように、単に支払形式を変更しただけでは、割増基礎賃金から除外することはできない。