2018
04.08

健康診断の受診を拒否する労働者には?

就業規則, 健康診断

定期健康診断実施義務

労働安全衛生法第66条1項は、使用者に対し、1年に1回以上の定期健康診断の実施を義務付けており、実施を怠れば刑罰(50万円以下の罰金)の対象となる。

また、同条5項は、刑罰こそないが、労働者に対しても定期健康診断の受診を義務付けている。

なお、会社の行う健康診断を受けたくない場合には、自分の希望する医師の診断を受け、所定の項目について証明書を会社に提出すればよいとされている。

したがって、健康診断の実施と受診は互いの履行義務であり、就業規則に規定がなくても、会社は健康診断を実施しなくてはならないし、労働者も会社に対して健康診断の実施を求めることができる。

 

定期健康診断の受診拒否は懲戒の対象

会社が定期健康診断を実施したのであれば、労働者はそれを受診しなければならない。もし、それを拒否するような場合であれば、懲戒をもってしても受診させる必要があると考える。

この点につき、「労働者の受診義務を刑罰で強制しえない以上、企業が懲戒処分をもって強制することもできないのではないか。」と考える向きもあるようだ。しかし、受診義務が刑罰で強制されていないというのは、労働者と国との関係においてであり、会社と国との関係においては、健康診断を受診させなければ会社が刑罰を受けることになるわけなので、会社としては当然に、懲戒をもってしても受診させることが必要になってくるだろう。