2018
04.07

転勤を命ずる場合、就業規則に何を定めておけばいいか?

人事異動, 就業規則

転勤とは

転勤とは、同一企業の異なる事業所への配置転換を意味しており、住居の変更や、通勤時間の変更を伴う可能性がある。よって、労働条件の変更を伴うもの。

労働条件の不利益な変更を伴う可能性があるものなので、従業員側とすれば、会社が発した転勤命令について、服従しなければならないか否かが問題になる。

日本の雇用社会は、正社員に関しては、長期雇用の見返りとして、会社に転勤、および職種変更に関し、広範な裁量権を与えている。なぜなら、長期雇用は、人件費を固定費化して経営を硬直化させるため、経営の柔軟策、および人材の活性化の方法として、転勤や職種変更等の定期異動が必要不可欠となり、これらが柔軟に行われることによって、長期の雇用が確保されることになるから。

したがって、転勤命令や職種変更命令が発せられた場合、長期雇用を前提とした正社員は、原則として、それを拒むことができない。これについては、多くの裁判例が、会社の業務命令権を肯定しているが、注意すべきは、労働契約の締結時の状況。

 

就業規則への規定

まず、従業員との約束事である就業規則に、転勤や、職種変更の可能性について規定してある(包括的同意がある)こと、そして労働契約の内容に職種や勤務地を特定する合意がなされていないこと等の要件は、最低限必要。

その上で、業務上の必要性が問われることはもちろん、嫌がらせ等の不当な目的に基づくものであってはならない。