2018
04.07

試用期間中であればいつでも解雇ができるのか?

試用期間, 就業規則

試用期間中の解雇と正社員の解雇との違い

試用期間中に本採用をしないということになった場合には、解雇ということになってしまうが、試用期間中だからといって解雇が自由であるわけではない。

解雇する理由も必要だし、試用後14日を経過した場合は、解雇予告あるいは解雇予告手当が必要となる。

正社員の労働契約との違いは、試用期間中の者の労働契約が、解約権留保付の労働契約であるという点にある。つまり、いざという時には正社員の解雇よりも広い範囲で解約権の行使が認められるということ。

明確な区分が無いので、何とも言えないが、例えば、試用期間中の者が勤怠不良であるとする。一般的に、出勤率が8割程度であった場合には、極めて出勤率が悪いといえるが、仮に試用期間を終了し、正社員になった後であれば、出勤率が8割以上である限り、解雇理由にはならない。なぜなら、労基法第39条において、出勤率が8割以上であれば、年次有給休暇というご褒美を与えるとしているから。

しかし、試用期間中であれば、仮に出勤率が8割以上であっても、解雇が有効と判断される場合があるというイメージ。

かなり前の裁判例で、事案も特殊だが、試用期間中の出勤率が90%未満、または3日以上無断欠勤した場合には本採用しない旨の内規がある場合に、出勤率が84.4%、無断欠勤が1日あったことを理由として、解雇が認められたケースがある。(日本コンクリート事件 津地判 昭和46年5月11日)

 

話し合いでの契約解消に努める

試用期間中の解雇は正社員の解雇よりハードルが低いとはいえ、客観的・合理的な理由を欠くと解雇権の濫用と判断される可能性もある。

ただし、日本の雇用社会においては、試用期間中を経て、正社員に登用されなかった場合には、労働者もそれを比較的受け入れてくれる雇用慣行が、未だに存在している。

したがって、解雇という選択肢をいきなり選ぶのではなく、話し合いで契約解消することが、やはり一番よい。